フランス・レンヌの「Palais du Commerce」
MVRDVが改修・拡張を担当 2025年の完成を目指す

▲© ENGRAM

フランス西部の都市・レンヌ市内中心部に位置するPalais du Commerce(パレ・デュ・コメルス)は、もともと地元の建築家 Jean-Baptiste Martenotと Emmanuel Le Rayが、郵便局、図書館、美術学校として1885年から1929年にかけて2段階に分けて建設した建築物である。

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だが、残念ながら今日ではレンヌの生活にあまり結びついておらず、この都市の住民は建物内部の活動にほとんど気を留めることはない。

この歴史ある建物の改修と拡張を、コンペに勝利したMVRDVが手がけることになった。共同建築家にBernard Desmoulinを迎え、新しい用途とこれを街ゆく人々に伝えるデザインで建物を活性化することを目指す。

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計画では、この都市の規模として歩行者を重視し、この建築があるレピュブリック広場を過ごしやすい魅力的な広場に変更。自治体がバスの路線を再編し、南側にある通りをテラスが並ぶ活気に満ちた歩行者エリアに転換、暗渠のヴィレーヌ川の一部を復活させることも構想している。

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既存の建物を尊重しながらも、マイナス面を再考するアプローチを採用。鍵となるのは建物の透明度の増加だ。窓を取り替え、より大きな窓ガラスを使って視認性を向上させる。一方、1階の商業施設により多くのスペースを確保するために、アーケードのアーチはガラス張りにして、アーケードの視覚効果も維持させる。各店舗を隔てるアーケードの壁もガラス張りにするという。

建設は2022年に開始され、2025年の完成が見込まれている。なお、施設内にはLEGOミュージアムも入居するそうだ。End