ラグジュアリーブランド「ハウス・オブ・ロールス・ロイス」
ジュネーブモーターショーでトマス・サラセーノの新作を披露

▲© Photography by Studio Tomás Saraceno, 2019

ロールス・ロイスのラグジュアリーブランド「ハウス・オブ・ロールス・ロイス(House of Rolls-Royce)」は、2019年3月7日(木)から3月17日(日)まで開催されるジュネーブモーターショーで、アルゼンチンの現代アーティスト トマス・サラセーノ(Tomás Saraceno)の新作を披露する。

浮遊する銀河のようなこのアートワークは、「ソーシャル・スパイダー(social spiders)」と呼ばれる集団で巣を張るクモやその類似種が編んだもの。宇宙にあるクモの巣=銀河から、絹のような糸にくっついたほこりの微粒子まで、私たち人間がそれ以外のものとさまざまなレベルで共存していることを表現した作品である。

▲© Photography by Studio Tomás Saraceno, 2019

さまざまな種のクモはひとつの空間に巣を張りながら、互いの巣に橋を架けていく。こうした現象は、さまざまなクモが巣を張るだけでなく、人間やより広い環境をも巻き込んだハイブリッドな関係性を物語っているのだ。

両者の関係は、2018年10月から2019年1月にパリの「パレ・ド・トーキョー(Palais de Tokyo)」で開催されたサラセーノの個展「On Air」に始まったそうだ。同作品は2019年3月28日(木)からウェストサセックス州グッドウッド(Goodwood)の「Home of Rolls-Royce」にて常設展示される予定。

▲© Photography by Studio Tomás Saraceno, 2019

なお、同社のアートプログラムは、最近ではIsaac Julien(アイザック・ジュリアン)、Asad Raza(アサド・ラザ)、Dan Holdsworth(ダン・ホールズワース)、Yang Fudong(ヤン・フードン)など著名なアーティストを支援してきた。クリエイティブな表現へのこだわり、技術やコンセプトの限界の探求、クオリティと意味の探求に惜しみなく時間をかけることなどは、アートの領域のものだとしている。End