MITの研究チームが手がける
世界初の”バク宙”ができる四足ロボットが公開

▲Photo: Bryce Vickmark

さまざまな研究・開発が行われているロボット分野で、また新たな四足歩行のロボットが公開された。マサチューセッツ工科大学の研究チームが手がける「Mini cheetah」の最大の特徴は、見事なバク宙をすることだ。

世界初のこのバク宙ロボットは、軽量でハイパワー設計。「ばね」があり、足を大きく曲げたり振ったりとさまざまな動きができる。人の平均的な歩行速度の約2倍の速さで走り、起伏の多い地形を通ることも可能。

重量はわずか20ポンド(約9kg)で、足の動きは非常にしなやか。横から蹴られても、足を横にステップすることで、すぐにバランスを取り戻すこともできる。そして、立った姿勢からそのまま360度のバク宙をする能力がある。ほとんどダメージを受けない設計で、バク宙に失敗しても壊れることなく姿勢を立て直すのだ。

それぞれの脚は3つのモーターで駆動、3自由度を持ち大きな可動域を実現している。軽量、高トルク、低慣性の設計で、高速かつダイナミックな操縦ができ、ギアボックスや脚を壊すことなく地面を強い力で蹴ることができる。

また、モジュール性を念頭に設計しており、3つのモーターは同型で低価格の在庫品を使用することで、脚やモーターが壊れても新しいものと簡単に交換できるそうだ。

今後は、ロボットを持ち上げて放り投げても、きちんと着地して姿勢をコントロールできる装置を開発中だとか。開発者は、窓からロボットを投げ込んで、建物のなかを探検させてみたいと話している。End