サステナビリティのヒントはヒョウタン!?
建築事務所 CRÈMEによる再生可能な容器「Gourds」

スターバックスは2006年に合計26億個のカップを使用したと発表した。とすれば、紙カップ1個当たりの製造には0.24ポンド(約108g)のCO2が排出されるのに対して、廃棄処理後にはその0.25%しかリサイクルされていないと推定できる。

そこで、Jun Aizakiが率いるニューヨークの建築設計事務所 CRÈMEは、現在の私たちの生まれてから死ぬまでのパラダイムを急いで変えなければならないと訴える。

では、自然はこうしたプロセスにおいて、材料を供給するのとは違った形で関与できるのだろうか。この考えから調査を行い、季節ごとにしっかりと実をつけ、外側には硬い外皮、内側の果肉には繊維を含む、成長の早い植物としてヒョウタンにたどり着いた。

ヒョウタンは、乾燥させるとカップなどの容器になることは大昔から知られていた。同事務所は、何世紀も前から存在する工芸品を調べ、ヒョウタンの実を鋳型に入れて成長させると、カップやフラスコなどの機能性のある形状に実がなり、廃棄物を出さずに持続可能・再生可能・堆肥化処理可能な製品を作ることができることがわかったという。

こうしてできた作品群「Gourds(ヒョウタン)」を同事務所のサイトで発表している。大昔の人であれば、こうした知恵は知っていたのかもしれないが、現代ではほとんど知られていない。こうしたことにサステナビリティのヒントが隠されているのかもしれない。End