NASAが調査をする小惑星「ベンヌ」
思ったよりも岩が多くて試料採取できない!?

▲Credits: NASA/Goddard/University of Arizona/Lockheed Martin

地球の周りには、「地球近傍小惑星」と呼ばれる、地球に接近する軌道をもつ小惑星群がある。そのなかには、NASAが調査を続けている「ベンヌ(101955 Bennu)」というものがあるそうだ。22世紀には地球に衝突する可能性があるとされている。

NASAのミッションでは、2016年に宇宙探査機「オシリス・レックス(OSIRIS REx)」を打ち上げ、ベンヌに接近させて試料を採取し、2023年に地球へ持ち帰ることになっている。そこで、オシリス・レックスは初めて、ベンヌの表面にある「粒子プルーム(流れ)」をクローズアップで観測したのだ。

▲Credits: NASA/Goddard/University of Arizona

すると、その表面が予想以上に岩だらけで、起伏の多い地形だということがわかり、ミッションチームは当初の飛行計画と試料採取計画の変更を余儀なくされたという。

NASAは、これまで宇宙船が周回してきたなかでももっとも小さいベンヌを調査することで、太陽系の起源、地球上の水と有機分子の起源、地球の近くにある宇宙資源について情報を得ることができ、地球に衝突する可能性のある小惑星の理解を深めることができるとしている。

▲Credit: NASA

もう少し滑らかな表面を想定していたようで、試料採取方法を大きく変更したうえで、ミッションが達成できるのかどうかが注目される。End