NASAの「3D-Printed Habitat Challenge」が開催中
惑星に適した持続可能なシェルターを作るコンペ

NASAが主催する「3D-Printed Habitat Challenge」は、3Dプリントと現地の材料を駆使して、月や火星をはじめとする惑星に適した持続可能なシェルターを作る設計コンペで、モデリングソフトウェア、材料開発、建設など、3Dプリントのいくつかの分野で競うものである。

▲Credits: SEArch+/Apis Cor(住居のソフトウェア・モデリング)

2015年に開始した同コンペには、3つのフェーズと、各フェーズにも複数のレベルがあり、すでにいくつかの部門では勝者が決定。

たとえば、人間が直接手を加えることなく強度や耐久性などのあるものを作る「基礎スラブ」部門、3Dプリントで作った構造物の耐水性などを競う「気密性」部門、モデリングソフトウェアを使用したレイアウトや屋内の効率性などが審査基準となる「住居設計」部門などが行われた。

▲Credits: SEArch+/Apis Cor(静圧リーク試験)

フェーズ1は設計レンダリングの提出で、フェーズ2は材料技術に焦点をあてて構造部材の開発が求められた。これらはすでに終了しており、現在は自律的な住居建設の技術を競うフェーズ3が開催されており、2019年4月には住居のプリンティングが行われる予定。

▲Credits: SEArch+/Apis Cor(プリントした基礎に隕石を模した砲丸を落とす試験)

こうした研究の数々は、宇宙探査におけるサポートだけでなく、地球上での低コスト住宅ソリューションや他のメリットにもつなげるのが目的だそうだ。End