マルタ島のバスの魅力を伝えていくためのコンセプト
Mizzi Studioによる電気バス「Malta Bus Reborn」

地中海・マルタ島の公共交通機関として親しまれてきたドライバー個人所有のバスは、EUの炭素排出基準を満たさなくなったため廃止されてしまったそうだ。

そこで、ロンドンとマルタに拠点を置くデザイン事務所 Mizzi Studioが、2011年に引退を余儀なくされた象徴的な伝統あるマルタのバスの魅力とゼロエミッション技術を融合させた、新しい電気バスをプロトタイピングした。

かつてのバスのシャシーは、1950年代のダイナミックなデザインとその先進的なスタイルが特徴的だった。また各車両は、文化や宗教を反映したカラーリングで愛情たっぷりにカスタマイズされており、ひとりひとりの運転手の個性とともに独特なものだった。

同スタジオは、7年間に及ぶ研究開発を通じて、未来に向けたマルタのバスをデザイン。愛らしいフード付きのヘッドライトや微笑んだようなクロムのフロントグリル、リアの天使の羽のようなデザインまで、オリジナルのデザインを参考にし、ドライバーは自分のバスをさらにカスタマイズできるという。

社内前方にはフルビジョンパネル、最新の空調・冷房システム、乗り降りしやすいように中央にドアを設け、身障者用に床を低くしたり、スロープも備えている。

同車は2019年7月から9月にかけて、マルタの首都・バレッタで開催される無料展示会にてお披露目される予定だ。End