ビジュアルアーティストのHolger MaderとHeike Wiermann
「Apollo Pavilion」のためのインスタレーションを公開

ドイツ・ベルリンを拠点にするビジュアルアーティストのHolger MaderとHeike Wiermannは、イギリスのピーターリー(Peterlee)にある「Apollo Pavilion」のためのビデオインスタレーション「comp 2019」を公開した。

このApollo Pavilionは、イギリスの抽象芸術家 ヴィクター・パスモア(Victor Pasmore、 1908-1998)によるコンクリート製の幾何学的な建築物。その名の通り、NASAによるアポロ計画を意識したもので、この町のために1969年に建てられた。

同建築は、2011年に修復されてイギリス指定建造物2級の指定を受けたブルータリズムの芸術作品。パビリオンは小さな湖に囲まれており、アートと建築のあいだの共生を示したイギリスでも貴重な作品となっている。

築後50年を迎えて、MaderとWiermannはパビリオンのファサードを映像で変えようと試みた。インスタレーションでは、バウハウスのスタイルを反映したモノクロの幾何学的なパターンを展開。この白黒の太字の線から、パスモアの絵を想起させる無定形のイメージが浮かび上がり、つかの間パビリオンを流動する宇宙の構造物に変えている。End