オランダのデザイナー Michiel van der Kley
3Dプリンタで「人をつなぐ」デザインを考案

オランダのMichiel van der Kleyは3Dプリンタを駆使するデザイナーだ。これまで手がけた「Project EGG」は、世界でも最大級の3Dプリントによるパビリオンである。

4760個のストーンと呼ばれる丸みのある四角い部品を駆使した建築物で、個々のストーンはそれぞれ形が違うそうだ。そのひとつひとつを3Dプリントで仕上げ、これらを正しい秩序で積み上げることで、このユニークな建築物が生まれた。

このプロジェクトでは、3Dプリンタをもつ多くの人々とプリント作業を共有して、コミュニティを形成することに関心があったという。

そんな彼の最新プロジェクトが、3Dプリントで橋を架けること。オランダ・ナイメーヘン(Nijmegen)という街に設置予定で、完成すれば全長29mと世界最長の3Dプリント歩道橋になる。現在はすでにテストで橋の3Dプリントがスタートしている。

パラメトリックなデザインを用いることで、何度も設計図を作成する必要がなく、設計に関わるすべてのデータにあらゆる数値を入れて、荷重や地面の状況、風、歩行者専用にするなどの橋の利用方法など、すぐにデザインを調整でき、形状や外観を決定できる。

人をつなぐという意味では、このふたつのプロジェクトは相通じるものがある。丸みを帯びたユニークなデザインの橋の完成が楽しみだ。End