中国・深圳の「Xiao Jing Wang University」のために
丘の中腹に建てられた「China Resources Archive Library」

中国・深圳にある「Xiao Jing Wang University(華潤大学)」に建設された「China Resources Archive Library(華潤公文書館)」。ニューヨークの建築設計事務所 Link-Arcが設計を手がけた。

主な機能は来館者にアーカイブを提供することで、丘の中腹に作られた地下保管庫に資料やデジタルデータを保存。このアーカイブの上にある建物は、隣接するキャンパスのためにギャラリースペースや講堂として機能することで、市民・文化ホールという側面も含ませている。

公共プログラムを担う上層の2階は、地下にあるアーカイブ保管庫が床面になるので、箱型の建物にならざるをえなかった。それゆえ、メインキャンパスにつながる控えめなエントランスロビーと、街とその向こう側の景色を見渡せる大きな展示スペースという室内公共スペースを2つ設けて、屋内と外側の敷地とのつながりを増やした。

この2つのスペースは、ギャラリーと講堂へのアクセスとなる線形の「天窓ホール」でつながっている。このように、立地状況を最大限に活かすために、多面的な戦略から建物を大きなまとまりにしている。

外装は手作りの灰色のレンガを用いることで、全体に統一感を与えつつ、外観に質感を与えている。このレンガは、単一の素材から最大の効果を生み出すために、さまざまな方法で強調されている。End