NEWS | アート
2019.06.03 16:08
南アフリカ・ケープタウン在住の写真家 Dillon Marshは、郊外から荒れ果てた田園風景まで、ある場所に固有の特徴を取り出して強調することを目指している。意図をもちながらも意図せずに、私たちの周りにある世界と関わる方法を表現するためだ。
近年はコンピュータで生成した画像を取り込むことで、写真だけでは表せない特徴やダイナミクスを表現しているという。その新作「Counting the Costs」は、地球の温暖化と世界規模で急速に失われている氷河をテーマにした作品群。こうした写真では、コンピュータを使って氷河の消滅を視覚化している。
個々の写真にはめ込まれた丸い氷塊はそれぞれ、ある氷河で失われた氷の毎分、または毎時間の量を正確に表しており、その大きさは科学的な報告データから算出。これを一般的な人間が住む環境に配置した。
その目的は、私たちが日々の生活をしている一方で、大きな気候変動が続いていることに関心を向けることだ。「Counting the Costs」は世界規模で展開したいプロジェクトだそうだが、今回はまず世界最高峰の山々があるインド・ヒマラヤの氷河にフォーカスしている。