オンキヨーが自然素材にヒントを得た
「バイオミメティクス」振動板を採用した高音質スピーカーを開発

音響機器メーカーのオンキヨーは、自然素材にヒントを得た、「バイオミメティクス」振動板を採用した高音質スピーカーの開発に世界で初めて成功した。

このスピーカーのベースは、軽量でありながら高い剛性を持つ、バイオマス素材「CNF」を採用した同社開発の振動板。スピーカーの中でも振動板は、空気を振動させて音楽や音声を最終的に再現するきわめて重要なパーツであり、その音声再現能力に加えて、軽量性と高い剛性をあわせ持つことが理想とされている。

同社ではこの要求に応えられる素材として、自然界に存在する形状に着目。スピーカー特性改善のために、振動板形状にトンボの翅(はね)の翅脈構造を取り入れることで共振分散が実現し、貝殻の立体構造を取り入れることで強度・剛性が向上。

「夢の新素材」ともいわれる最先端のバイオマス素材「CNF」は、鉄の5倍の強度をもちながら、質量は鉄の5分の1という。

同社では、このバイオミメティクス振動板を採用したスピーカーを、今後さらに自然・環境との調和が要求される車載スピーカーを中心としたOEM製品や自社ブランド製品への採用を目指していく見通しだ。End