イタリア北部ノイシュティフト（ノヴァチェッラ）に作られたHotel Pacherhofの新しいワイン貯蔵庫は、傾斜した地形に沿って、トンネルのような吹き抜け構造の既存の歴史あるワイン貯蔵庫に組み込んだもので、シームレスに地下に広がっている。

このホテルにはブドウ畑があり、建築スタジオ bergmeisterwolfが担当した今回の拡張はワイン製造用で、粗い仕上がりのプラスター塗装の壁ととステンレス製のタンクがコントラストをなしている。

敷地の一番高いところには、ブロンズパネルで覆った採光孔のあり多角形のタワーが周囲にそびえる山の頂のように出現。上階はオフィスとテイスティングルームになっており、下の階にはブドウ収穫機を格納している。

▲photography：Gustav Willeit

地下蔵への入り口はコンクリート壁で強調し、接続地点としても機能するそうだ。一方にはゲスト用の駐車場が、もう一方には新しい地下蔵へと続く階段がある。オーク樽とスチールタンクという新しいものと古いものに連続性をもたせて、古い地下貯蔵室から新しい拡張部分は、伝統からイノベーションへと向かう旅へと私たちを誘ってくれるのだ。