ハーバード大学に新設された「ArtLab」
パフォーマンスやエキシビションも行える多機能空間

アートのための教科横断的スペースとしてハーバード大学に新設された「ArtLab」は、利用者自身がキュレーションや変更ができるように、Barkow Leibingerによって設計された9,000平方フィート(約836平米)の空間。学生、教員、招へいアーティスト、さらにコミュニティも利用できるそうだ。

建物は平屋建ての「風車」のような構造で、共有のハブスペースを中心として、スタジオ、ワークショップ、メディアスペースがその周りを囲む構成。4つの大きなスライド式のパテーションで開閉できるハブスペースは、ArtLabの中心としてインタラクティブ性を高めながら、パフォーマンスやエキシビションも行うことができる。

周囲のスペースはレコーディングスタジオ、サウンド編集室、リハーサル室、即興や非公式のパフォーマンスを行う部屋として機能する。

マサチューセッツ州には高いエネルギー効率基準があるそうで、これに沿ってカーボンニュートラルを目指して、軽量鉄骨と、コンクリートのスラブオングレードの上にオープンウェブスチールトラスで構築。

骨組みは組み立てや分解が簡単かつ効率的に行えるので、必要に応じて建物を移動させることも可能。鉄骨を覆うのは、透明な絶縁ガラスと軽量の高断熱ポリカーボネートパネルで、透明や半透明、不透明のものまであり、日中には拡散した自然光やストリートレベルの景色が楽しめ、夜間には発光する「光の箱」として浮かび上がる。

このような素材は建物の移ろいやすいを強調する一方、アートのためのしっかりとして柔軟な空間を提供。屋根は太陽電池パネルで覆い、必要な電力をまかなっている。End