NEWS | 建築
2019.07.18 16:50
極地での生活を通して私たちの日常の生き方を再定義する、そんなプロジェクトを展開する特定非営利活動法人フィールドアシスタント。
その代表で極地建築家の村上祐資は、2016年から2017年にかけて北極と米ユタの砂漠で160日間にわたり実施された火星生活実験「The Mars 160 Mission」に副隊長として参加しており、そのときの映像が公開されている。
これは、火星の探査・植民を目的とした国際的な宇宙探査NPO団体「火星協会(Mars Society)」が主催したミッションで、米ユタ州南部の「火星砂漠研究基地(MDRS)」と、カナダ北部の「フラッシュライン火星北極研究基地(FMARS)」で行われた、長期的な火星表面シミュレーションプログラムだ。
村上は、本来ならば人間が生きていくことが困難な、厳しい環境である極地の日常にこそ、人びとが長く積み重ねてきた美しい暮らし方があり、人間の根を下ろす力にこそ未来への扉があるという。
科学という視点から考えた宇宙の暮らしではなく、歴史や過去に根を張って生きる姿勢が必要だと主張する村上。宇宙の視点から、地球で暮らす私たちの日常も考えなおす、未来へのプロジェクトである。