NEWS | 工芸
2019.07.19 14:48
Shizuka Tatsuno Studioのプロダクトデザイナー 辰野しずかが手がける、一昼夜おくだけで水がまろやかに美味しくなる備前焼のウォーターカラフェ「hiiro」。
備前焼は無釉で器に浸透性があり、目に見えない小さな穴が開いていて酸素が通るので、「備前水甕(みずがま)水が腐らぬ」との古くからの言い伝えがあるそうだ。毎日の水が備前焼の力でおいしくなる、そんな豊かな日常を想像して作製した製品だ。
デザインはモダンな焼き色の2色展開。備前焼ではあまり見られない削り出しのシャープな形状で、シンプルな中に自然の質感を感じられる雰囲気に仕上げている。
辰野は「岡山県備前市で作られる備前焼は釉薬を使わず、絵付けをせずに焼き締められるのが特徴です。水を一昼夜入れておくと味がまろやかになるという、焼き物が本来持っている機能に感銘を受け、ウォーターカラフェ(水さし)を提案しました。土に少し砂利を混ぜて少し引っかいたようなテクスチャーをつけ、デザインが無機質になりすぎないように細部もこだわっています」と語っている。