NEWS | アート / 建築
2019.08.01 16:52
中国・上海にある「Shanghai Museum of Glass Park(上海玻璃博物館)」は、1990年代まで同市のはずれにあった活気のあるガラス工場だったが、2009年以降に産業遺産からユニークな文化施設へと変貌と遂げたそうだ。
2011年のオープン当初は3,500平米の博物館だったが、毎年拡張を続けて、今では来場者が一日中楽しめる、20の展示ホールのある17,800平米の多目的博物館へと発展。たえず成長する博物館として、インタラクティブでもアーティスティックでもある多様な展示方法を展開してきた。
同館の設計を手がけたのは、上海に拠点を置く「COORDINATION ASIA」。過去の痕跡をすべてなくしてしまうのではなく、既存の建物や要素をインパクトのあるデザイン言語に転換し、場所の記憶と組み合わせることで、ガラスがもつ無限の可能性という物語を生み出した。
2019年には、博物館の公園に隣接した場所に屋外スペースとアーティストのスタジオを追加。かつてはガラスの材料を保管していた倉庫の骨組みに黒色スチール製のドーム構造をかぶせ、オープンイベントのプラットフォームと屋外シアターを構築。木々と光の網の目が、来場者を迎え入れる活気に満ちた環境を作り出している。