ホーチミンのセントラルパーク建築計画
ベトナムの鉄道の歴史を物語るLAVAの計画案

ベトナム・ホーチミンで予定されている16ヘクタール(16万平米)のセントラルパーク建築計画で、建築設計事務所 LAVA設計案が国際コンペで勝利を収めた。2020年には建設を開始する予定だ。

フランス人が19世紀に作った線路上に緩やかな勾配でカーブを描く遊歩道を作る計画で、そこにサンクンガーデンを設けてパフォーマンスエリアや遊び場を提供。さらに、地下鉄の新駅と接続した地下ショッピングエリアにもつなげる構想だ。

特徴的なデザインの「人工植物」は、既存の景観を補完しつつ、浄水機能のある樹木として雨水をリサイクルし、散水や噴水、消火栓に使用。さらに換気機能も備えていて、熱を吸収して新鮮な空気を作りだす。また、ソーラーパネルにもなり、インフォメーションスクリーンや充電ポイント、WIFIルーターの機能ももつそうだ。

ちなみに、この場所には東南アジア初の鉄道駅があったという。そして、2019年にはベトナム初の地下鉄駅がオープンする。この設計案は、敷地の歴史と未来のモビリティを考えたものだ。

▲Design: Toko / Development: Damien Aistrope

また、デザインのイメージは鉄道の路線図でもある。古い都市の構造を思い起こさせながら、歩道にラインを引き、公園の既存の緑を最大限に活用、さまざまな機能をもつエリアへのアクセスも設けることで、アクティブスペースとパッシブスペースを組み合わせたものになった。公園の端に大きくねじれたスチール製の彫刻を設置し、交通の歴史を表現するのだそうだ。End