SomePeopleのインスタレーション「Sky Gazing Tower」
あわただしい都市に住む人々に個人のスペースを提供

米ブルックリンのSomePeopleによるインスタレーション「Sky Gazing Tower」は、人であふれる都市環境に住んでいる人々に個人のスペースを提供することを目指したものだ。

今日では、日常生活のスピードとプレッシャーが、不安感や不快感、フラストレーションを引き起こしている。そこで、プライベートスペースである「Sky Gazing Tower」に入って空を見つめ、圧迫感から解放されることで、社会の不安、ストレス、広場恐怖症など、グローバルな都市の住民が抱える課題に対処する試みである。

このインスタレーションは、透明のオレンジ色の膜を吊り下げることで光を拡散させ、心地よい環境を作り出し、空を見つめる時間と空間を与えてくれる。

低コストの軽量構造で、簡単に組み立てて輸送が可能。白いスチールフレームと、オレンジのビニール製の帯状の幕だけでできており、外からは脚元だけが見えるようになっているので、使用中かどうかがすぐにわかる。

▲PHOTOGRAPHY: PAUL VU

これと並行して、タワーのサイズやカラー、材質を変更できるVR環境も開発。同作が公開されたフェスティバルでは、来場者は好みに応じて構造を変更して、自分だけのスペースを楽しむことができたそうだ。End