米インディアナ州コロンバス市庁舎前に登場した「Soft Civic」
リラックスと政治参加を促す柔軟な施設

米インディアナ州コロンバスの市庁舎の前に、少し変わった施設が登場した。この「Soft Civic」と題されたものは、コミュニティでの市民のリーダーシップを促す構造物なのだそうだ。

カラフルな織物が張られた特別な構造物で、遊んだり、パフォーマンスをしたり、市民が参加するイベントをしたりと、市庁舎の正面玄関前の公共スペースを活性化している。

1981年にSOMの建築家 Edward Charles Bassettが設計したこの市庁舎は、ゆったりとした階段とともに、建築を円形や三角形で構成した幾何学的な作品である。一方、Bryony Roberts Studioによる今回のデザインは、この建物とつながるような、ベンチや舞台をなす円や線を新たに加えている。

Soft Civicの柔軟性は、リラックスと政治参加の組み合わせという空間の機能性だけでなく、使われた素材の材質からも生まれた。マクラメ編みしたナイロンロープのパネルにより、公共の場が家庭的な空間の印象を与え、政治の場に遊び心と相互作用をもたらしてくれる。

また、赤ロープのみがかったオレンジ色は市庁舎のレンガを反復したもので、建物の色は織物の風景へと変化する。ブルックリンのテキスタイルワークショップとのコラボレーションで作成された編み物は、共同作業の賜物で、集団参加というプロジェクトの目的を反映している。End

▲Photography:Hadley Fruits