北欧のデザインと、その色彩に触れる

▲窓沿いに吊るされたカーテン。光が差すことでテキスタイルデザインが浮き出て、柔らかく幻想的な空間を生み出す。

「マリメッコ・スピリッツ展」「フィンランド陶芸展」へ足を運び、北欧デザインに浸ってきました。マリメッコは鮮やかな色彩と力強くユニークなテキスタイルとして人気のあるブランドです。なかでも代表的な「Unikko」は花をいくつも重ねた存在感のあるデザインで、どんな世代にも受け入れられやすく感じられ、見ているだけで想像力も掻き立てられます。

▲マリメッコデザイン監修による茶室。花や植物をモチーフにした華やかな色使いが特徴のマリメッコデザインと「和」がブレンドすることによって、やさしく温かい新たな表情を生み出した。

▲「フィンランド陶芸展」より、ビルゲル・カイピアイネンの「パラティッシ」。どこか懐かしさと親しみを感じるデザインで、長く愛され続けている。

北欧デザインには地域性を考慮したさまざまな“思考”も含まれており、長い冬を室内で楽しく過ごすための工夫もされています。実用性だけではなく遊び心のあるデザインが長く愛される秘訣なのだと感じました。

▲Flying Tiger Copenhagenの雑貨。手前から、ペンケース、携帯用はさみ(ワニ)、ペーパーナプキン。

北欧デザインは、第二次世界大戦後、アメリカへ輸入され、デザイン性の高さが評価されたことで、世界に知れられるようになりました。自然をモチーフにしたデザインが多く、人々の生活になじみやすいことが愛される理由のひとつだと思います。また、アクセントとして使うカラーの色相と配分が全体的な落ち着きを崩さないバランスで使われており、上品かつモダンな雰囲気を醸し出す点も北欧デザインがいろんな空間になじむポイントなのではないかと思います。

私たちも何が・なぜ人々をひきつけるのかを追求していくことから新しい発見やヒントを得て、愛着を持ってもらえるカラー創りに挑戦していきたいと思います。