キューブ型ロボットが空中を飛ぶ!?
MIT研究チームが自分で変形するブロックを開発

▲Image: Jason Dorfman/MIT CSAIL

単純で相互作用するロボットがたくさん集まって、複雑なタスクを達成することは可能だろうか。一般的には、ミツバチのように協調してなにかに取り組むのはかなり難しいとされている。

そこで、MITコンピュータ科学・人工知能研究所(CSAIL)の研究チームは、驚くほど単純なスキームを考案したそうだ。この実験では、自分で変形・組立できるロボットキューブを開発。別のキューブの上に乗ったり、空中を飛んだり、下に向かって転がったりもできるという。

ロボットは、ブロックの各面にあるバーコードのようなシステムを使って互いに通信し、モジュール同士が互いに識別できる。16個のブロックからなる自律艦隊は、一列になったり、矢印の方へと進んだり、光を追いかけたりと、簡単なタスクや行動ができるまでに進化。

「Mブロック」と呼ばれる各モジュールは、毎分20,000回転するフライホイールを搭載。このフライホイールにブレーキがかかったときに生じる「角運動量」を使って動く仕組みのようだ。また、各エッジと各面には永久磁石があり、どのキューブも互いに引っ付いてくれる。

「マインクラフト」ほど簡単には操作できないが、研究チームとしては、検査や災害時にも使えるようにすることが目標。たとえば、火災で階段が燃え尽きてしまったときに、Mブロックが救助用の階段を構築して、屋根に登ったり地下に降りたりできるのではないかと考えているそうだ。End