米・サンフランシスコのデザインファーム「Frog Design」の「UNUM」は、個人向けのオーディオプロダクトの未来を描き、パブリックなスペースでどんなふうに装着すべきかという現在の社会的な規範に挑戦するデザインコンセプトだ。

コンセプトの始まりは、耳をオープンにするためにドライバーキャップを取り除くことで、ヘッドフォンの標準的な構造から自由になることだった。さらに試行錯誤し、新しいオープンイヤーのヘッドフォンの外観はどのようなものか、プロダクトの新たなカテゴリーとして使いやすさと感覚にどのようなインパクトがあるかを再定義。

常に装着したままでいることを想定してデザインされたUNUMは、耳をふさがない構造なので、ユーザーが周りの状況から隔離されず、ARオーディオ（augmented audio）を聴くことができる。

「ゼロUI（スクリーンのないユーザー体験）」時代のためのプロダクトとして、音から生まれる様々な機会を増やすことを開発の中心に置いたそうだ。Frog Designは、このコンセプトをきっかけに、デジタル時代のオーディオについて議論が始まることを期待している。