中国・天津郊外にオープンした「国家海洋博物館」
5つのホールが港に向かって広がるデザイン

中国・天津郊外に「国家海洋博物館(National Maritime Museum of China)」が昨年オープンしたそうだ。中国の海洋探検の長い歴史を称え、新旧さまざまな海に関する展示品を披露しているという。

オーストラリアのCOX architectureが手がけたデザインは、5つのホールが港に向かって放射状に広がるもので、その中央にはエントランスホールを設けた。各ホールは中国の海洋遺産のさまざまな側面を紹介。

自然と海洋、世界の海洋文明、中国の海洋文化、船舶の歴史などをテーマとしており、企画展向けのホールや学習、ビジネス、研究、学芸向けの施設も備えている。また、建物の正面には「海洋広場」があり、さまざまな野外イベントも開催されるそうだ。

各ホールは2つのレベルに分割されており、訪れた人はスロープで上階にアクセスが可能。博物館の所蔵品や管理センターは中央ホールの下に配置することで、各ホールの1階に直接アクセスすることができる。

また、2年以内に博物館を建設したいという中国政府からの要請で、パラメトリック・モデリングを採用。壁面や屋根部分はプレハブ式で、対角線をリブで補強して外装を構成、シェル構造を作ってから上階を建てることが可能となった。なお、同施設への入場は無料だが、予約制となっているようだ。End