ベルリンの新しいオフィスビル「cube berlin」
ガラス張りの彫刻のようなスマート建築

ドイツ・ベルリン中央駅の向かいにあるワシントンプラッツに、新しいオフィスビル「cube berlin」が竣工した。

コペンハーゲンに本社を置く3XNが設計を担当したこのビルは、都会の生活やアクティビティを後押ししながら、入居する企業に未来のワークスペースを提供、なおかつサステナビリティやレジリエンス、知識共有の機会にも優れているという。

クライアントからは21世紀のマルチテナントビルに向けて戦略的な柔軟性が求められたそうで、決められた立方体の容積を維持しながら、オフィスビルが公共スペースや駅ビルと対話する新しい方法を模索。ファサードを内側にへこませることで、各階にテラスができあがった。

建物の4つの面はそれぞれちがった外観をもち、非常に複雑に見えるが、レイヤーファサードはわずか12種類のガラス要素の組み合わせで構成。2つのファサードを重ねることで万華鏡のような反射を生み出している。

建物のボリュームは全体としてコンパクトで、効率的なファサードと床面積の比率により、100%ガラス張りのファサードが実現。換気が行われるダブルスキンのファサードは、豊富な自然光を提供するとともに、熱取得に対しても効果的に遮断、自然な換気も行われるそうだ。

また、柔軟性が大幅に向上しており、期間限定プロジェクトやテナントのシフト、サテライトオフィス、従業員数の増減、新しいコラボレーションやコミュニケーション、知識共有、外部ネットワークとの接続にも対応できる。各階を細分化してスペース同士のつながりを可能にすることで建物内は多孔的になり、スペースを拡張したり、1フロアの一部のみを使うなど、さまざまな規模のユニットをミックスさせることができる。End