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2020.04.15 14:15
NASAは、脅威にさらされている生態系をより深く理解してもらおうと、世界中のサンゴ礁の地図作成への協力を広く呼びかけている。とくにゲーマーと市民科学者を対象に、バーチャル海洋研究に取り組むことを提案。
NASAのエイムズ研究センターの研究者たちは、これまでよりも細かく海面下を見ることができる新しいカメラ「Fluid Lensing」を開発。天体観測用の技術を応用したもので、複雑な計算により、水によってできたサンゴ礁にかかる光学的ひずみを取り除くことができる。
NASAはこの装置をドローンや航空機に搭載し、プエルトリコ、グアム、米領サモアなどでサンゴや藻類、海草などがある海底の3D画像を収集した。とはいえ、このデータだけでは海中にあるサンゴの全体像はわからないそうで、市民の力が必要だと訴えている。
そこで用意されたのは、「NeMO-Net」というビデオゲーム。この3D画像を使いながらプレイヤーがサンゴを識別したり分類したりするゲームだそうで、インプットが進めばニューラルネットワークによって世界全体のサンゴ礁マップができあがる仕組みだ。
実際のNASAのデータを操作しながら、浅瀬にあるさまざまなサンゴについて学ぶことができる。また、プレイする人が増えるほど、低解像度のデータからサンゴを正確にマッピングできるようになる。
「NeMO-Net」は現在、iOSとMacに対応しており、App Storeにて無料で入手可能。Android版のリリースも予定しているそうだ。