17世紀の修道院の遺構が現代的な建築言語で再解釈
フランス南西部の市町村連合体の施設が改修

▲写真:Arthur Péquin

フランス南西部にあるヴァランス=ダジャン(Valence-d’Agen)では、市町村連合体の施設の改修と拡張が行われた。

町の玄関口にあり、17世紀に建てられた修道院の遺構が残されているそうで、設計を担当したMarjan Hessamfar & Joe Vérons architectes associésは、遺産のある場所の強みを生かしつつ、現代的な建築言語で再解釈することを目指した。

▲写真:Arthur Péquin

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大きく分けて既存の建物と新しい建物があり、そのあいだにはガラス張りの空間を設けて、サービスが円滑に行われるようにした。そして、2つの建築が互いに補い合う関係となるためにも、この空間が必要だったという。

▲写真:Arthur Péquin

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新たに増築した棟は、コンクリートの土台部分、全面ガラス張りの中間層、木造のボリュームという3つの層を重ね、屋内もこの構造に合わせて、それぞれ異なるプログラム向けに作られている。

ガラス張りの広々としたスペースには、議場やレセプション会場などを用意。その南側には町を見下ろすテラスがあり、北側には町の山手のほうに通じる広場がある。

▲写真:Arthur Péquin

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階上の木造のボリュームには、市町村連合体のオフィスが入居。コアを中央に置くことで、どのオフィスにも廊下から効率的に入ることができる。各部屋は網目状のファサードに沿って配置することで景色や自然光を楽しめるそうだ。

▲写真:Arthur Péquin

基部の上側は立体と空隙を交互にすることで、モノリシックな壁でありながらも、南側と西側で効果的に太陽光を遮断。そのわきに階段を設け、樹木を植えることで、既存の古い壁と一体感のある前庭ができあがった。End

▲写真:Arthur Péquin

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