建築事務所Mecanooが設計する
アムステルダムの運河に囲まれる住宅地区

オランダ・アムステルダムで建設予定の新しい住宅地区「Marktkwartier Amsterdam」の設計案を建築設計事務所 Mecanooが公開した。

もとは食料品の中央市場があった場所で、2つの運河に囲まれた細長い敷地のうち、市場を北半分にまとめ、南端を走るJan van Galenstraat通りに沿って、活気のある緑豊かな住宅街を作り出す計画である。

この「Marktkwartier」は、ファミリー層だけでなく、単身者、学生、高齢者など、さまざまな住宅プログラムに対応。約1,700世帯が集まり、南北両エリアの中央にある、この地区を象徴するマーケットホールがその中心となる。また、このホールには、アムステルダム西部の新施設として、ホテルやレストランのほか、知識共有のためのフードラボも入居する。

地区デザインは、それぞれに特徴のある公共スペース群につながりをもたせることから始まった。なかでも、「Marktweide」(マーケットの草原)と呼ばれるエリアは中央に位置する緑地で、地区の人だけでなく広く市民向けにさまざまな活用が可能。

その両側には、一部の12階建て部分がアクセントになった6階建て住宅ブロックが並ぶ。ファサードは周辺の既存の建物にヒントを得たもので、マーケットホールの景観を強調する。

さらに、両側にあるこの6階建ての住宅に囲まれるように、高さや大きさもさまざまなパラッツォ風の住宅が緑の中庭のごとく立ち並び、それぞれ運河にも接続。新しい歩行者・自転車専用の橋によって、運河の向こう側にある住宅地ともつながるそうだ。End