何でも巨大化させてしまうプールに沈んだのは何?
グラフィックデザイナー・中村至男の“目で腑に落ちる”絵本「はかせのふしぎなプール」

児童書の出版を手がける福音館書店は、亀倉雄策賞(2018年)や毎日デザイン賞(2019年)を受賞したグラフィックデザイナー・中村至男による絵本「はかせのふしぎなプール」を2020年6月に発売した。

同作品は、何でも巨大化させてしまう博士のふしぎなプールに沈んだ日用品や食べ物の一部だけをみて、何が沈んでいるかを読者と博士の助手が一緒に想像する絵本である。

同社から刊行されている前作「どっとこどうぶつえん」では、優れたデザインの児童書に贈られるボローニャ・ラガッツィ賞を受賞した中村。作品を考えるときはいつも「“目で腑に落ちる”ことを目指している」と語るなど、子どもの認知能力と想像力を刺激する、新たな視覚表現に挑んだ一冊となっている。

32ページ・27×20cmで、価格は900円(税別)。読み聞かせでは5・6才から、自分で読むなら小学低学年からできるそうで、グラフィック・デザインならではの視点と発想を楽しめる作品だ。End