CNNが制作したキャンペーン広告
「Go There Thank you」。第2波が
くる前に、いまいちどエッセンシャル
ワーカーへの感謝を伝えよう。

当たり前と思っていた日常を一変させてしまった新型コロナウイルスの感染。この世界的危機と言える状況下では、多くの情報が行き交い、あっという間に現在が過去になっていくような変化の激しい日々が続いています。

“過去を見つめることから未来をつくり出す”ことを実践してきたクリエイティブユニットSPREADは、コロナ禍において行動を起こしたクリエイティブな活動をリサーチし、未来を考えるヒントを探ります。本ウェブでは、SPREADが特に注目するものを毎日1本ずつ紹介していきます。

今日のトピック

CNNは、世界各国で撮影された写真を使って、コロナ禍の最前線で働くエッセンシャルワーカーへの感謝と敬意を伝えるキャンペーン広告「Go There Thank you」を制作。4月8日、この映像の音楽を担当したSyn musicのYouTubeチャンネルに投稿されました。

SPREADはこう見る

前々回の記事から初心に立ち返り、いまいちど世界の感染状況や正しい手洗いの方法をお伝えしてきました。今回はエッセンシャルワーカーの皆さんがコロナ禍の私たちの生活を支えてくださっていることが改めて感じられるキャンペーン広告を取り上げました。

この映像には次のメッセージが込められています。

To everyone around the world. Who go into the storm each day. We thank you. We salute you.

日々、嵐の中に身を投じている世界中の皆さんに感謝の意を表します。そして敬意を捧げます。

ニュースチャンネルによる制作ということもあり、人々のリアルな表情や空気感を切り取った画像が胸に迫ります。小学生にマスクをつける先生、郵便局の配達員、バスの運転手、スーパーの店員、布マスクを縫製する女性。撮影された国はさまざまですが、どの職業も私たちの生活には欠かせない重要な役割を担っています。

最後は、パンデミックの最中に出産したであろうお母さんと赤ちゃん、抱きしめ合う3人の医療従事者の写真で締めくくられます。この動画からはエッセンシャルワーカーへの賞賛と感謝はもちろんのこと、未来への希望のメッセージを感じます。

感染への恐怖を感じながらの生活では、CNNをはじめとする報道機関はなくてはならないものだと改めて実感しました。普段はあって当たり前で忘れがちですが、いま現場で何が起きているかを正しく知ることは、先を予測するためにも必要です。報道機関は、医療従事者や公共交通機関と同じように、生活になくてはならないエッセンシャルワークのひとつです。

日本では感染者数が徐々に減少していますが、いずれ第2波、第3波と再び感染の波がやってくるでしょう。そんな事態に備えて、エッセンシャルワーカーの皆さんの健康を保ち負担を減らすためにも、私たちひとり一人が感染対策を続けることを怠らないようにしたいものです。End

▲本プロジェクトをレーダーチャードで示しました。6つの属性のうち、成果物のデザイン性を「Creativity」で評価しています。「Pure & Bold」は目的に対して一途な強さを感じるか、やりきっているかという、SPREADが自らの仕事において大切にしている視点です。