アース・アートのような現実離れした空間
MAD Architectsが手がける「Shenzhen Bay Culture Park」

中国の建築設計事務所 MAD Architectsは、中国・深圳で計画中の「Shenzhen Bay Culture Park」のマスタープランと建築デザインを公開した。

同事務所を率いる馬岩松(Ma Yansong)は、このプロジェクトについて「ダイナミックなエネルギーをもつモダンな都市と時代を超越した自然の静けさのあいだに豊かな文化のランドマークを建てるにあたり、自由な市民空間をイメージしました。それはランドアートパークといったもので、その美しさを引き立てる機能性も備えています」と語る。

クリエイティブデザインホールや深圳科学技術博物館といった大胆な外観の文化施設のほか、同市のウォーターフロントに沿って広がる広大な公共の緑地も設けるそうで、2023年には完成の予定だ。

活気に満ちた若々しい都会と静かな海辺のあいだに作り出されるのは、軽やかなアートの風景。そこでは「古代」と「未来」という2つの大きな時間が混じりあう。

馬岩松いわく、「現実離れした雰囲気を生み出すことで、訪れた人はリラックスしたり運動したりしながら、過去と未来の対話に入り込むのです。時間と空間が溶け合ったり互いに向かい合うことで、ふわふわとした感覚や自由なイマジネーションが現れる」のだそうだ。

建物には、レセプションエリアや展示ホール、公共の学習スペース、図書館、オーディトリアム、劇場、カフェ、ビジネスサポートエリアなどが入居。こうしたプログラムは地階に設置されるので、アースアートの光景が楽しめる。

また、屋根は緩やかに傾斜して地面に落ちかかり、公園全体にくぼんだ中庭がいくつもつくられる。これらの場所は立体的な市民公園となり、24時間オープンのパブリックスペースとしてだけでなく、パフォーマンス会場やエキシビションエリアとしても機能するという。

中央にあるプールは野外劇場として1万人を収容できるなど、公園全体がアートや音楽フェスティバルが開催できる会場にもなるとしている。End