「水面に浮かぶ岩の塊」、角川武蔵野ミュージアム
ミュージアム内の巨大本棚が堂々公開

▲© 角川武蔵野ミュージアム

埼玉県所沢市のところざわサクラタウン(2020年11月6日(金)グランドオープン予定)内の「角川武蔵野ミュージアム」は、8月1日(土)のプレオープンに向けて、水盤が張られた建物を公開した。これと合わせて、竣工記念展として同日より開催の「隈研吾/大地とつながるアート空間の誕生 ― 石と木の超建築」で展示される模型群の一部も完成した。

武蔵野台地の地殻から隆起したようにそびえたち、見るものを圧倒する多面体の建築「角川武蔵野ミュージアム」は、まさに「水面に浮かぶ岩の塊」である。このほど2F屋外広場に水盤が張られたことで、その外構すべてが完成したことになる。

▲本棚劇場 © 角川武蔵野ミュージアム

世界的建築家の隈研吾が手がけた、図書館と美術館と博物館が融合する他に類のない文化複合施設で、これまで世界の美術館を多く手がけてきた隈の建築のなかでもとくに異彩を放つ巨大建築だ。

さらに、11月6日(金)よりオープン予定のミュージアム内「本棚劇場」(4F~5F)の高さ約8m、およそ5万冊収蔵の巨大本棚も公開。設計時のCGパース図とまったく違わない、書籍を排架する前の貴重な空間披露となっている。

▲本棚劇場 パース図

▲マンガ・ラノベ図書館 © 角川武蔵野ミュージアム

また、同展では、隈が携わった石の建築と木の建築を紹介。とくに石の建築では、同館の外観・内部空間(一部のエリア)・周辺のランドスケープデザインを公開するとともに、構想から設計、実際の工法までを、隈のテキストや設計図、インタビュー映像など豊富な資料で解説する。

▲「石の美術館」

▲「GC プロソミュージアム・リサーチセンター」 株式会社モンド

そのほか、隈をはじめ同館の構想・建設に関わった関係者によるギャラリートークや、関連書籍の出版、スタッフが館内外を案内するミュージアムツアーなども実施。武蔵野の地に出現した「石の超建築」の成り立ちと見どころを、建築ファンのみならず、周辺地域の人たちに楽しくわかりやすく紹介する展覧会となるそうだ。End

隈研吾/大地とつながるアート空間の誕生 ― 石と木の超建築

会期
2020年8月1日(土)~10月15日(木)
10:00~18:00(金・土は10:00~21:00)
※入館締め切りは閉館30分前
火曜日休館
注意事項
すべて日時指定入場制とし、入館人数の制限を行うなど、新型コロナウイルス感染防止対策を実施する。
会場
角川武蔵野ミュージアム グランドギャラリー
詳細
https://kadcul.com/event/15