近未来の商業宇宙旅行ハブとなる複合商業空港
Noizなどによる「スペースポートシティ構想図」

▲ All images ©2020 canaria, dentsu, noiz, Space Port Japan Association.

東京と台北に拠点を置く建築デザイン事務所 noizは、スペースポート(宇宙港)を中心とした都市「スペースポートシティ構想図」を公開している。

この設計案は、一般社団法人 Space Port Japan(スペースポート・ジャパン)および電通canaria、noizが手がける、ごく近い将来に予想される商業宇宙旅行とその関連産業を集約する、新しいタイプの複合商業空港の提案である。

▲ All images ©2020 canaria, dentsu, noiz, Space Port Japan Association.

従来の移動・輸送手段と水平離着陸型商業宇宙船の運航を接続するだけではなく、宇宙に関するさまざまな学びや発見、研究やビジネス拠点など、関連するあらゆる活動を集約する施設で、宇宙ファッションショーから国際会議まで、宇宙に関する多様なイベント開催を想定しているという。

建築は、異なるサイズの球体として各施設のアイデンティティを保持しながら、それらの間にゆるやかな関連性をもつ構成となる。これらを覆うのは可動式ソーラーパネルの大きな屋根で、ひとつの巨大なランドスケープを形成。

▲ All images ©2020 canaria, dentsu, noiz, Space Port Japan Association.

球形の建物の上に浮かぶ大屋根は、各機能の間の人や多様なモビリティに全天候型の移動スペースを提供、地形のような凹凸は大小さまざまな中庭や森、農場にもなるそうだ。

この巨大な建物全体が小規模なエコシステムとなり、自律モビリティ、自律ループトレイン、電動スクーターやデリバリーロボットなどの全体制御により、来訪者や従業員、施設内のあらゆるモノやアイテムは、あらゆる場所で検知され、必要な場所にすばやく移動することができる。

▲ All images ©2020 canaria, dentsu, noiz, Space Port Japan Association.

また、施設全体は、障がいをもつ人へのバリアフリー性をはじめ、多様な言語や文化に対する能動的サポートを前提とした、より広義のバリアフリー性を想定。

独特の有機的なデザインのブリッジは、宇宙へと飛び立つ動きをも表現。波打つランドスケープを内包する巨大な円盤としてのメイン施設と相まって、はるか遠く宇宙からでも認識できる。

そして、宇宙への旅行者の家族や友人は、各ブリッジの上層階にあるガラス張りのラウンジから、整備中のスペースシャトルを眺めて滞在したり、滑走路からの離着陸を見ることができるそうだ。End

▲ All images ©2020 canaria, dentsu, noiz, Space Port Japan Association.