Apple、2030年までに製造サプライチェーンの
100%カーボンニュートラルの達成を目指す

▲ 米オレゴン州・モンタギュー風力発電基地は、Apple最大の200メガワット級の電力プロジェクトのひとつ。同州プラインビルにあるデータセンターに電力を供給する。

Appleは、事業全体、製造サプライチェーン、製品ライフサイクルのすべてを通じて、2030年までに気候への影響をネットゼロにする目標を発表した。

同社は現段階で、グローバルな企業運営においてすでにカーボンニュートラルを達成しているが、今回の新たな目標では、販売されるすべてのAppleのデバイスについても、2030年までに100%カーボンニュートラルにすることを目指すという。

▲ 調達する再生可能エネルギーの80%以上は、自らが手がけた電力プロジェクトから産出。

2020年7月21日(火)に同社が公開した環境に関する2020年の進捗報告書では、同社全体の温室効果ガスの排出量(カーボンフットプリント)を2030年までに現在の75%減とし、残り25%のCO2を除去するために革新的なソリューションを開発するとした。

▲ Appleと中国国内の同社サプライヤー10社が約3億ドルを投資し、複数プロジェクトで合計1ギガワットの再生可能エネルギー産出を目指す。

▲ 2014年以来、データセンターはすべて100%再生可能エネルギーで電力を供給。

さらに、今後10年間のロードマップでは、「低炭素の製品デザイン」「エネルギー効率の拡大」「100%再生可能エネルギーでの企業運営」「工程と材料における革新」、そして世界中で森林や自然生態系の回復と保護に向けた投資による「二酸化炭素の除去」といった、革新的なアクションを掲げている。

▲ Conservation Internationalと協力して、ケニヤ・チュルヒルズ地方の低質化したサバンナの復旧にも取り組む。

▲ Conservation Internationalと協力して、コロンビアにある27,000エーカー規模のマングローブ林の保護・回復を手がける。

また、こうした取り組みをさらに推進するために、Appleはインパクトアクセラレーターを設立。ここを通じてマイノリティ所有の事業に対して集中的に投資することで、自社のサプライチェーンと、環境ハザードの大きく影響を受けているコミュニティで好ましい結果を生み出すことを目指すそうだ。End

▲ 精錬プロセス時に温室効果ガスではなく、酸素を放出するアルミニウム製造手法の開発を支援。