米Uber、ゼロエミッションを目指す
「Uber Green」配車システムを導入

新型コロナウイルスの感染が拡大するなか、経済活動や交通量の低下とともに、世界のCO2排出量が大きく下がったことが話題となった。

私たちは、駐車場が公園になり、歩行者やサイクリストのスペースも増加し、きれいな空気のある都市生活をつかの間体験することができた。しかし、元の生活に戻るにつれて、CO2排出量の減少幅も小さくなってきているようだ。

そこで米 Uberは、元の状態に戻る前にこのタイミングを環境負荷を減らす良い機会と考え、気候変動に対してより積極的に取り組もうとしている。

たとえば、2040年までに完全にゼロエミッションのプラットフォームになることを公約に掲げ、2030年までにアメリカ、カナダ、ヨーロッパの各都市において、100%EVによる配車を実現するという早期目標を発表。さらに、2030年までに企業の事業活動における排出量正味ゼロも目標としている。

さらに、こうした目標達成に向けて、同社が現在取り組むいくつかのアクションを紹介している。そのひとつは「Uber Green」と呼ばれるもので、追加で1ドルを支払うことで、EVまたはハイブリッドカーを配車するというシステム。

Uber Rewardsポイントも通常より多くもらえるそうで、北米15都市以上で展開しており、2020年内には世界65を超える都市での展開を目指している。

また、2025年までに北米とヨーロッパで数十万人のドライバーを対象に、EVへの移行を支援する8億ドル(約848億円)を超える資金を拠出。移行したドライバーがより多くの収入を得られるシステムも導入される見通しだ。

そのほか、マイカーや渋滞の削減に向けて、スマートモビリティや公共交通機関と連携した新しいアプリ「Uber and Transit」をシカゴとシドニーでこの9月からスタート。uberXと徒歩、市バス、地下鉄、鉄道を組み合わせて、最適な経路を提示してくれるそうだ。End