このタイミングでクリスマスの話題を採り上げると、読者の皆さんは、少し気が早いと思われるかもしれない。しかし、アメリカではすでに年末商戦に向けての準備が始まっている。今年は、新型コロナウイルス禍の影響が避けられないとしても、クリスマスのイブと当日は、各地でそれなりの賑わいが見られることに期待したい。
例年、アメリカのクリスマスといえば、熱心にクリスマスツリーの飾り付けを行う家庭の多さに驚かされるが、それはさながら電飾の電球や色数、オーナメントの量を競い、地域で一番の称号を得ようとしているかのようだ。しかし、例えば、ツリーを3色の電飾でストライプ状に光らせる場合には、各色のライトストリングを計画的に巻きつける必要があり、一度決めた発光パターンは、異なる巻きつけ方にしない限り、変えることができなかった。
ところが、LEDワークスのトゥインクリーという製品は、この分野に圧倒的な質の差をもたらした。LEDライトストリングを無造作に一度ツリーに巻きつけるだけで、無数の動的な発光パターンをつくり出すことができるのだ。
しかし、適当に巻きつけたストリングから、なぜ規則正しい発光パターンが得られるのだろうか? その秘密は、トゥインクリー製品と連動するスマートフォンの専用アプリにある。このアプリを使って、ツリーに巻きつけたストリングを一定のパターンで光らせながら撮影すると、個々のLEDの位置が解析されツリー上にマッピングされるという仕組みだ。
一度マッピングされれば、どのようなパターンでも再現可能となり、さらに、ユーザー自身がスマートフォンのスクリーン上に描いたパターンによって、ツリーを光らせる編集モードも備えている。また、スマートスピーカーにも対応し、声によるオン・オフや輝度、カラーの変更を声で行うこともできる。そして、実際には、ツリー以外の形、例えば円柱のようなものであってもマッピング可能なので、使える場面はクリスマスのみに限定されない。
不定形の電飾を簡単にデザイン可能となったことで、今後は、イベントなどにおける灯りの演出も大きく変化していくことが予想される。