PAN- PROJECTS、水上の公共空間の可能性を探る
コペンハーゲンのパビリオン「Tea House Ø」

▲ Photo credit:David Hugo Cabo

コペンハーゲンとロンドンをベースに活動する建築デュオ PAN- PROJECTSは、コペンハーゲンで手がけた新しいプロジェクト「Tea House Ø」を紹介している。

これは「PROJECTS Ø」というプロジェクトシリーズの1つだという。PROJECTS Øは水上を新たな公共空間として提案し、Cultural/Social/Commercialの各側面から捉え、その可能性を3つの浮遊するパビリオンにより市民に示す試みだそうだ。

▲ Photo credit:David Hugo Cabo

▲ Photo credit:David Hugo Cabo

Tea House Øは文化的な活動を、Oyster-bar Øは商業的な可能性を、Platform Øは社会的な側面を構想しており、各パビリオンは、コペンハーゲンの市民が継続して取り組んできたサスティナブルな都市に向けた活動が生み出し得る、未来の可能性の1つを示すことを目指した。

▲ Photo credit:David Hugo Cabo

コペンハーゲンはかつて工業地帯として汚染された歴史を持つ。そこで、政府・市民の働きかけにより、長い年月をかけて改善。近年では運河を中心とする水辺空間が都市のアクティビティの中心地となり、夏場には遊泳やボート、サップなど、さまざまな活動が活発に行われている。

シリーズの第1弾となるTea House Øは、表情豊かな「水」という物質が生み出すさまざまな自然現象の美しさそのものを、空間でより豊かに表現することを試みている。

▲ Photo credit:David Hugo Cabo

▲ Photo credit:David Hugo Cabo

▲ Photo credit:David Hugo Cabo

水面の反射や天気の変化、時間の経過による光の変化など、さまざまな周囲の現象の変化が空間に反映され、それら周囲の環境によって内部空間および外部からみた建築の表情が絶えず変化し続ける建築となっている。

▲ Photo credit:David Hugo Cabo

▲ Photo credit:David Hugo Cabo

水面の表情を360度そのまま写し込むフィルターとして、アクリルによる半透明の境界を作ることで、水のきらめきや揺らぎ、かすみといったさまざまな水の現象に囲われた空間を実現。

▲ Photo credit:David Hugo Cabo

▲ Photo credit:David Hugo Cabo

このTea House Øは公共空間として、現在もコペンハーゲンの水上に浮かび続けており、COVID-19下でもソーシャルディスタンスを取りながら、人々が集まれる機会を創出。ハウスメンバー毎にボートで参加することで、他者と距離を保ちつつイベントを行うことができたそうだ。End

▲ Photo credit:TOFU collective

▲ Photo credit:TOFU collective