NEWS | インテリア / ソーシャル
2020.10.20 17:09
中国・上海を拠点に活動するプロダクトデザイナー Zhekai Zhangは、ペンダントライト「COFFIRE」を手がけている。
このプロジェクトは、世界中で大量に生じる廃棄物であるコーヒーかすをサスティナブルな着色材料として使い、大理石のテクスチャを施すという、まったく新しい磁器の表面仕上げ技術を用いたもの。
コーヒーかすは600~800℃の低温で焼成させると、表面にバイオディーゼルと糖を放出するそうで、温度や湿度、コーヒーかすの濃度など、さまざまな要因により、これら2つの物質のあいだに相互作用が発生。オブジェクトの表面には、ピンク色のランダムなテクスチャが現れるという。
さらに、ガス窯を使えば操作も容易で、大量生産ができ、オブジェクトの焼成の割合も増加。一定の温度にコントロールすれば、焼成したセラミックの色がより安定し、なおかつ微量元素を含まないので、ランプの彩度が高くなるそうだ。
こうしてできあがったCOFFIREは、ピンクの大理石のような表面の質感を備えており、従来の釉薬では実現できないような効果が得られるとしている。また、生み出される質感や色はそれぞれ異なるので、個々のライトがユニークな仕上がりとなるのだ。
Zhekai Zhangは、このプロジェクトを通じてカフェと連携し、模様づけに必要なコーヒーかすを回収、さらにはそこから生まれたプロダクトをカフェとのコラボ商品として展開すれば、コーヒーのサステナビリティへの意識を高めたり、コーヒーのアップサイクルの付加価値をもたらすことができるとしている。