奈良の大自然にインスパイアされた芸術祭に
建築家・佐野文彦の作品を披露

奈良県・吉野町、天川村、曽爾村では、2020年10月3日(土)から11月15日(日)まで、奥大和の自然や大地にインスパイアされたアーティストたちの作品を歩いて体感する芸術祭「MIND TRAIL 奥大和 心のなかの美術館」が開催されている。

同イベントでは、県土の77%を森林が占める森林県・奈良の大自然の中に、建築家・佐野文彦の作品「関係-気配」が展示されている。

佐野はこれまでオフィスや商業施設などに携わり、人工的なものの中に自然を取り込む「溶け込みながらも違和感をつくる」斬新なアイデアを披露してきた。

今回彼が手がけた「関係-気配」は、自然界では起こりえない、直線・水平線・正方形というものを際立たせた作品。これによって、自然と一体化しながらもどこか違和感のある、思わず立ち止まって見てしまう作品となっている。

この作品を土台となって支えているのは、奈良県を代表する吉野スギ。これを土台にして枠をつくり、その上に枯れて落ちた杉の枝葉を置くことで、杉の舞台を構築。そこには苔むした尖がり岩があり、神々しさをたたえている。さらに、時間帯や角度によって透過度合が変わるミラーシートを張って、神秘的な雰囲気を醸し出している。

なお、同イベントは吉野町、天川村、曽爾村の3エリアで開催しており、佐野の作品以外にも、奈良県の大自然にインスパイアされた多くのアーティストの作品を鑑賞することができる。End

MIND TRAIL 奥大和 心のなかの美術館

会期
2020年10月3日(土)~11月15日(日) 鑑賞無料
会場
奈良県・吉野町、天川村、曽爾村各所
詳細
https://mindtrail.okuyamato.jp/