これまでにない北斎づくしの空間が出現
生誕260年記念企画 特別展「北斎づくし」が開催

▲建築家・田根剛氏による「北斎漫画」展示プラン (イメージは構想段階のもの)

東京・六本木の東京ミッドタウン・ホールでは、生誕260年記念企画 特別展「北斎づくし」が2021年7月22日(木)から9月17日(金)まで開催される。

20歳で浮世絵師としてデビューしてから90歳で没するまでの70年間、常に挑戦を続けて森羅万象を描き抜こうとした画狂の絵師・葛飾北斎(1760-1849)。

その生誕260年を記念した同展は、代表作である「北斎漫画」、「冨嶽三十六景」、「富嶽百景」の全頁(ページ)・全点・全図が一堂に会する前代未聞の特別展となる。

▲ 葛飾北斎 『北斎漫画』三編 浦上満氏蔵

▲葛飾北斎 『北斎漫画』十二編 浦上満氏蔵

同展は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止のため2020年より開催を延期していたもので、特別展「北斎づくし」と名称も新たに、膨大な北斎作品たちによって埋め尽くされた北斎ワールドが出現する。

今回の展示では、北斎をリスペクトする豪華メンバーが集結。世界一の北斎漫画コレクターである浦上満の全面協力により、「北斎漫画(初編~15編)」全883頁、「冨嶽三十六景」全46点、「富嶽百景(初編~3編)」全102図を通期で展示。

▲葛飾北斎 「冨嶽三十六景 常州牛堀」 山口県立萩美術館・浦上記念館蔵

▲葛飾北斎 「冨嶽三十六景 甲州三坂水面」 山口県立萩美術館・浦上記念館蔵(チコチンコレクション)

さらに、2014年にグランパレ(仏・パリ)の「北斎展」会場デザインを手がけた建築家の田根剛、「北斎漫画」(青幻舎、2011年)の装丁を手がけたアートディレクター・ブックデザイナーの祖父江慎らが展示空間を構築する。

▲「冨嶽三十六景 神奈川沖浪裏」デジタルデータの拡大イメージ:山口県立萩美術館・浦上記念館(浦上コレクション) ©凸版印刷株式会社

▲建築家・田根剛氏によるデジタル展示プラン (イメージは構想段階のもの)

その空間には、「BRUTUS」の日本美術特集など、日本美術を主な領域とするライター・エディターの橋本麻里による編集、高精度な文化財デジタルアーカイブを得意とする凸版印刷の表現技術が加わり、世界で最も有名な日本の絵師・北斎が持つ過剰なほど多彩な側面のすべてと出会える、「北斎づくし」の空間になるそうだ。End

生誕260年記念企画 特別展「北斎づくし」

会期
2021年7月22日(木)~9月17日(金)
休館日
8月10日(火)、8月24日(火)、9月7日(火)
会場
東京ミッドタウン・ホール
詳細
https://hokusai2021.jp/