東京・丸の内にあるGOOD DESIGN Marunouchiでは、展覧会「山水郷のデザイン – 自立共生のためのナラティブ」が2021年4月19日（月）から5月16日（日）まで開催される。

いま日本の最先端のクリエイティブは地方にあるという。タイトルにある山水郷とは、山水の恵み豊かな地域のことだそうだ。

GOOD DESIGN Marunouchiでは2020年5月より、地域に根ざして活動するデザイナー・クリエイターと直接話をする配信プログラム「山水郷チャンネル」を開始。約30名から彼らの土地での暮らしと仕事について聞き、さまざまな角度から「山水郷」への理解を深めてきた。

そのなかから同展では、その恵みを背景にした地域ならではの価値を再発見して、その資源を活かした事業を起こし、循環型経済を構築したり、いままでは何もないと思っていた住民たちの意識を変えて、その土地ならではの価値をネットなどで積極的に発信したりと、自立した真の地方創生の事例を3つの地域から紹介する。

森林資源活用のトップランナーである岡山県西粟倉村、水と地熱のめぐみを活かす長崎県雲仙市小浜温泉、若い多様な移住者が集まり地場産業を活性化させている福井県鯖江市に赴き、「土地」「人」「仕事」を取材。そこで語られた町と人々の「物語（ナラティブ）」を、その地域で生まれたデザインとともに映像とテクストで展示する。

震災やコロナ禍を乗り越えて、私たちにとって豊かさとは何か、幸せな生き方とは何かを考え直すきっかけになる。そのような意味での最先端のデザイン展が展開される。