400年の歴史を誇る中山道・奈良井宿にて
古民家を改修した複合施設が建設

▲奈良井宿 街並み

竹中工務店47PLANNINGは、長野県塩尻市奈良井(奈良井宿)において、約200年前の伝統的建造物等を改修した、宿泊・レストラン・酒蔵を中心とした小規模複合施設を2021年夏に開業する。

この計画では、文化庁の重要伝統的建造物群保存地区に選定されている中山道の宿場町・奈良井宿にある古民家2棟を改修。建築物の営み・歴史が継承された空間、地域独自の文化資源を活用したサービス、奈良井宿ならではの価値が体感できる施設を作ることを目指している。

▲奈良井宿 鳥瞰

改修される「旧杉の森酒造(すぎのもりしゅぞう)」は創業1793年の酒蔵で、木曽五大銘柄酒と呼ばれ、街のシンボルでもあったが、2012年より休業していた。開業後は、宿泊施設(客室8部屋)、レストラン、温浴施設、酒蔵などが楽しめるようになるという。

また、もうひとつの「旧豊飯豊衣(ほいほい)民宿」は、もとは江戸時代に奈良井宿の主産業であった曲物を作る職人の住居で、近年は奈良井宿を訪れる人々をもてなす民宿として使われていた。こちらは宿泊施設(客室4部屋)とギャラリーになるそうだ。

▲旧 杉の森酒造 外観

▲旧 杉の森酒造 内観

竹中工務店と長野県塩尻市は、持続可能な社会づくりや地域課題の解決に寄与・貢献することを目的とした「連携協定」を2020年1月25日に締結。この計画はその一環となる。

また、この協定に基づき、塩尻市の外郭団体・一般社団法人塩尻市森林公社と連携・協力して、森林資源と地域経済の持続可能な好循環を目指す「森林グランドサイクル®」の創出による地域課題の解決に取り組んでいる。End