ヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展
イタリア館がエミリオ・アンバースの代表作を展示

▲Emilio Ambasz, Casa de Retiro Espiritual, Siviglia

伊ヴェネチアで開催中の第17回ヴェネチア・ビエンナーレ 国際建築展では、イタリア館が建築家 アレッサンドロ・メリスのキュレーションで、グリーンビルディングの先駆者である建築家 エミリオ・アンバースの展示を行っている。

イタリア館では今回、気候変動とこれに関連する喫緊の課題をテーマとして取り上げており、そこで建築がもたらす役割を探求している。

展示では、映像やパネル、模型などさまざまなメディアを活用して、アンバースの幅広い活動のなかから、代表作であるスペイン・セビリアの「Casa de Retiro Espiritual」(1975)と福岡市にある「アクロス福岡」(1995)の2作品を紹介。

▲Casa de Retiro Espiritual, Siviglia

▲アクロス福岡(福岡市)

アンバースは、「建築というものはみな植物の世界へと侵入していくものであり、自然に対する挑戦だと言えます。私たちは自然と建物を調和させるための方法を具体化した建築を創り出し、解きほぐすことができないほど周囲の環境と深く結びついた建物をデザインするべきなのです」と語る。

また、グリーンビルディングに関する先駆的な実践とともに、同氏は展覧会「Italy: the new domestic landscape」を1972年にMoMAにて開催。今回の展示では、イタリアン・デザインを全世界に向けて発信し、当時のパラダイムに疑問を投げかけた人物としてアンバースを称えている。

そのほか、イタリア館では、自然と人工物を調和させる建築を研究するMoMAの「Emilio Ambasz Research Institute」設立に関する展示も予定しているそうだ。

自然と建築物が溶け合い、ひとつになるための研究を続けるアンバース。「未来はひとつだけではないということを提示ことは、倫理的な義務なのです。現在の道筋を変えるために、私たちはもうひとつのライフモデルを主張しなければなりません」とコメントしている。End

▲Emilio Ambasz