フードロスの問題に向けて
nendoがカスタマイズ性の高い「無人販売所」をデザイン

▲Photographer:Akihiro Yoshida

規格外品や売れ残った農作物は、現状の国内の流通システムでは流通しづらく、これがフードロスという形で社会の課題となっている。こうした問題に向けて、佐藤オオキが主宰するデザインオフィス nendoが、安価でカスタマイズ性の高い「無人販売所」をデザインした。

この無人販売所は畳まれた状態で配送でき、特別な工具を使わずに一人でも10分程度で組み立て可能。足下にオモシとなるブロックや土のうなどを入れて安定させることができ、底面のアジャスターで地面の凹凸に合わせた調節もできる。

棚板の数や位置は、販売物に合わせて簡単に変更が可能で、花や背の高い野菜などを入れるバケツが設置できるほか、傾斜棚やフックなども取り付けられるという。

▲Photographer:Akihiro Yoshida

▲Photographer:Akihiro Yoshida

屋根は傾斜をきつくすることで雪や落ち葉の堆積を防げ、夏場は内部の熱を通気口から逃す「煙突」のような役割も果たすそうだ。オプションで屋外用テープLEDの棚下照明を設置すれば、日照時間の短い冬場でも中の商品を明るく照すことができる。

▲Photographer:Akihiro Yoshida

▲Photographer:Akihiro Yoshida

▲Photographer:Akihiro Yoshida

▲Photographer:Akihiro Yoshida

さらに、QRコード決済も想定した「集金箱」もデザイン。黒板仕様のスタンド看板は、閉店時にそのまま本体の扉にもなる。解体も10分程度で済むので、荒天や強風時には一時的に畳んで撤去することも可能となっている。

▲Photographer:Akihiro Yoshida

外装の仕上げ色は4種類を用意しているが、地域ごとの特色を出せるように、自由に塗装するなどのカスタマイズも可能。本体はS、M、Lの3サイズがあり、ゴミ箱も組み合わせて使用できるように寸法はモジュール化されている。

▲Photographer:Akihiro Yoshida

▲Photographer:Akihiro Yoshida

▲Photographer:Akihiro Yoshida

また、Mサイズについては、一般的なホームセンターで販売している部材やパーツを想定して設計されており、今後は各自が図面と組立仕様書をダウンロードして組み立てができるようにするなど、プロジェクトにさらなる広がりを持たせることも想定している。End

▲Photographer:Akihiro Yoshida

▲Photographer:Akihiro Yoshida

▲Photographer:Akihiro Yoshida

▲Photographer:Akihiro Yoshida

▲Photographer:Akihiro Yoshida

▲Photographer:Akihiro Yoshida