ボタンひとつで変形する空飛ぶ自動車
スロバキア発「AirCar」

「空飛ぶ自動車」の開発が世界各地で進められているが、スロバキアの企業 Klein Visionが翼を備えた自動車「AirCar」を完成させ、同国にあるニトラ空港からブラチスラヴァ空港までの35分間のフライトを成功させた。

同機はブラチスラヴァ空港に着陸したのち、ボタンひとつ、3分ほどで翼を折りたたんで格納し、スポーツカーに変形。搭乗した同社の創業者 Stefan Kleinと共同創業者 Anton Zajacはそのまま市街を走行、所要時間を半分ほどに短縮したそうだ。

試作機は2タイプあるようで、「AirCar Prototype 1」は、BMWの160馬力エンジンを搭載し、固定プロペラと緊急着陸用パラシュートを備えているという。

民間航空局の指導のもと、40時間以上の試験飛行では45度の急旋回、安定性試験や操縦性試験をクリアしており、上空約2500mを飛行し、最大巡航速度190km/hをすでに実現している。

また、開発中の「AirCar Prototype 2」は300馬力エンジンを搭載し、ヨーロッパの車両区分「M1」に分類される自動車として車道走行を、そして航空機認証カテゴリー EASACS-23の要件を満たす航空機として飛行を実現したいとしており、可変ピッチプロペラを備え、巡航速度 300km/h、航続距離 1000kmを目指すそうだ。End