ザハ・ハディドが中国で影響を受けた設計方法を明らかに
展示「ZHA Close Up – Work & Research」

▲写真提供:MAM Shanghai

中国・上海の美術館 MAM Shanghaiでは、Zaha Hadid Architects(ZHA)の展覧会「ZHA Close Up – Work & Research」が2021年8月29日(日)まで開催中だ。

同展は、同事務所にとって中国本土で初となる展覧会で、1982年から今日までのプロジェクトを紹介するもの。ZHAが構築環境の構想や設計、建設の方法をどのように変革してきたか、その技術革新を明らかにしている。

▲写真提供:MAM Shanghai

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1981年、ZHAを設立した故ザハ・ハディドは初めて中国を訪れた。チグリス川とユーフラテス川が形成した彼女の故郷・イラクのように、中国の自然の景観と都市の集落は大きな河川と運河によって形作られてきた。

大陸を縦断しながら多くの都市を訪れ、芸術と建築を体験したハディドは、自然の景観という壮大な舞台に歴史的な建造物を組み込むという設計方法を学んでいくことになる。

こうして香港の「Peak Club」(1982-1983)では、建物と敷地、インテリアとエクステリア、建築とエンジニアリングのあいだにある流動的な関係性を探求。さらに、周囲の山並みに影響された「広州大劇院」(2010)や「北京大興国際空港」(2019)といった近年のプロジェクトでは、自然と結びついた有機的な建築言語によって類を見ない空間体験を生み出している。

▲写真提供:MAM Shanghai

▲写真提供:MAM Shanghai

新しいプロジェクトを手がけるごとに、空間的な独創性や構造の効率性、優れた技術、環境への配慮をそのデザインにますます反映させてきたZHA。同展は、40年間にわたり行ってきた実験をたどりながら、手がける作品の数々が建築的実践の最前線にあることを知る機会となるだろう。End

▲写真提供:MAM Shanghai

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