デザインで未来の犯罪は防げるか?
i-PRO/btrax国際デザインコンペがアイデアを募集中

未来の課題解決をめざしたグローバルデザインコンペティション「i-PRO Future Design Challenge」が、世界のクリエイター・イノベーターからアイデアを募集している。

このデザインコンペは、セキュリティカメラで日本国内トップシェアのi-PRO(アイプロ)と、サンフランシスコと東京を拠点にグローバル市場向けのイノベーション創出を手掛けるbtrax(ビートラックス)がタッグを組み開催しているもの。

豊かな未来社会を形づくるためには、テクノロジーの発展は不可避である。しかし「発展しすぎたテクノロジー」は、果たして人類が使いこなせるものなのか?利便性を高める一方で、犯罪や抑圧に使われる可能性を持つ「諸刃の剣」とも言えるのではないか?

本コンペは、そのような未来で発生しうる課題の解決にデザインを通じてチャレンジしていく取り組みとして企画されたもので、初開催となる今回のテーマは、「テクノロジーが発展しすぎた未来社会の犯罪を解決する」デザインと設定した。

応募期間は8月31日(火)まで。その後審査を経て11月18日(木)に受賞者が発表される。個人はもちろんチーム単位での参加も可能で、デザイナー、エンジニア、起業家、学生、あるいは企業など、あらゆる人が応募可能だ。最優秀賞1点には賞金30万円、優秀賞2点には賞金10万円の他、i-PROエンジニアとプロトタイプ制作の共同検討などの副賞も用意されている。

提出物などの詳細は、公式ホームページを参照してほしい。

主催者であるパナソニックi-PROセンシングソリューションズ株式会社の社長の尾崎祥平氏は、本コンペの開催意義について、「私どもi-PROはセンシングディバイスの専業メーカーとして、水平分業型のオープンな環境で、大胆に柔軟にスピーディーに、ある種のベンチャーイズムを持って活動を展開しています。

『一瞬の真実を捉える』をコーポレートアイデンティティに据えて、先進技術を開発し提供していますが、大事なのは社会やユーザーの共感をどれだけ得られるかという感性の部分です。デザイナーやクリエイターの方々の優れたアイデアが、私どもに大いなる気づきを与えてくれるのではないかと期待しています」と、語っている。

未来のことをデザインするには、未来の人々がどのような経験をし、どのようなことに問題や苦痛を感じ、どのようなものを必要としているのかを、「ファクトやデータに基づく変化や傾向」と「時を超えても変わらない人々の価値観や根本的なニーズ」の両面から洞察することが重要となる。

本コンペでは、このようなプロセス全体を広い意味での「デザイン(DESIGN)」ととらえ、その中で、1)革新性・独創性・説得力のあるアイデア、2)社会的・環境的にポジティブな影響を与える可能性の有無、3)コンセプトや形を発想する際のプロセス、の3つのポイントが評価される。

審査員は、日米欧亜とグローバルで活躍する4名。ドイツStorymaker GmbHのManaging Partner and Co-OwnerであるBjoern Eichstaedt氏は、企業とステークホルダー間のコミュニケーション支援事業を行っている。㈱HEART CATCH 代表取締役/プロデューサーの西村真里子氏は、ビジネス・クリエイティブ・テクノロジーの各分野を越境するプロデューサーとして活躍。Casey Lau氏は、デザイン・ソーシャルメディア・デジタルエンターテインメントを事業領域とし、2022年9月開催の「Web Summit Tokyo」の共同主催者でもある。米国btrax, Incの創業者/CEOのBrandon K. Hill氏は、UXデザインを軸に、サービス開発やデザイン教育、リサーチなどを提供している。

審査員の一人で、本コンペの運営を担うbtraxの創業者・CEOのBrandon K. Hill氏は、「今回の取り組みは、我々btraxのビジョンである「未来をデザインする」にも共通する内容です。デザインを活用したソリューションで人類の未来の課題を解決するアイデアをとても楽しみにしています」と語っている。

テクノロジーが発展しすぎた未来社会の課題に対して、解決策としてのデザインが出せるインパクト。その大きさを信じるクリエイター・イノベーターは、グローバルの舞台で自身のアイデアを試せるこの機会に応募してはいかがだろうか。End

i-PRO Future Design Challenge

応募期間
2021年7月8日(木)〜2021年8月31日(火)
提出物
コンセプト名称, コンセプト概要説明, ビジュアルコンセプト(スケッチ、写真、デザインファイル等), ピッチプレゼン (レポート、ビデオ等)
登録料
無料
詳細
https://i-pro.futuredesignchallenge.com/jp