Qosmo・徳井直生によるAI DJ Project
新作「Ubiquitous Rhythm」

デジタル技術を生かしたアート作品の制作などを手がける Qosmo(コズモ)・徳井直生は、リアルタイムに音楽生成するAIとの即興演奏によるAI DJ Projectの新作「AI DJ Project#2 Ubiquitous Rhythm」を発表した。

AI DJ Projectの初期バージョンは、深層学習を使った選曲アルゴリズムで曲を選択するシステムを用い、AIと人間が交互に曲をかける「バック・トゥ・バック」のスタイルでDJを行うプロジェクトとして、2016年前後に現役のDJでもある徳井が開発。

▲AI DJ Project#2 Ubiquitous Rhythmパフォーマンスの様子

その発展形となるAI DJ Project#2では、事前に楽曲を用意せず、その場でAIによって生成された楽曲を用いてDJを行うという、即興性の高いパフォーマンスにチャレンジしている。

AIは2小節のリズム(ドラムマシンのパターン)とそれにあったベースラインを生成しつづけ、このドラムとベースラインにあったループが総数2万以上の2小節のオーディオファイルのなかから選択されるという。

▲AI DJ Project#2 システム概念図

DJはAIが生成したリズム、ベースラインと選択されたループを聴きながら、その場でドラムマシンやシンセサイザーの音色を調整。各トラックの音量やオーディオエフェクトなどをコントロールすることで、音楽的な展開を組み立てるそうだ。

▲AI DJ Project#2 システム機材

なお、この発表に合わせて、2021年10月27日・28日にルーマニアで開催されたIAA主催のイベント「Creativity4Better」にて披露した、AR技術を駆使したオンラインパフォーマンスを世界初公開。その様子を収録したビデオと、同システムの制作者で演者の徳井が解説したメイキングビデオを楽しむことができる。End

▲徳井直生