照明ブランド Flosが
4つの新しい照明を発表

▲WireLine
写真:Tommaso Sartori

1962年、イタリア・メラノで設立された照明ブランドFlos(フロス)は、2021年秋のラインナップ3商品を発表した。

まず、オランダ・アムステルダムに拠点を置くイタリア出身のデザインユニットFormafantasma(フォルマファンタズマ)がデザインした「WireLine」は、テクノロジーと感情、工業生産と職人技を慎重に組み合わせ、芸術的なアプローチで表現した照明である。

▲アンドレア・トレマルキとシモーネ・ファレジン (1980) のアムステルダムに拠点をおくイタリア出身デザインユニット

ベルトのように平らにしたラバーを天井から吊るし、それを支える洗練された LED 搭載のガラスの灯体が光を拡散させる。ゴムがもつインダストリアルな雰囲気と、ガラスがもつ洗練された雰囲気とのあいだに、遊び心のあるコントラストを生み出している。

▲©Tommaso Sartori

▲© Tommaso Sartori

▲©Tommaso Sartori

キプロス島出身で英ロンドン在住のデザイナー Michael Anastassiades(マイケル・アナスタシアデス)による「Coordinates」は、水平と垂直のストリップライトで構成される照明システムである。

▲マイケル・アナスタシアデス

多様な表情をもつ光の格子のような構造を形づくることができ、さまざまなスケールの異なった環境に簡単に取り入れることが可能。デカルト格子の数学的な精密さからインスピレーションを得ており、明るく光り輝く3次元の光を楽しむことができる。

▲COORDINATES C&W

▲日本仕様は円形取付部のサイズがイメージ写真より大きくなるため、バランスが異なる

イギリスのデザインユニット Edward Barber & Jay Osgerbyが手がけた「Bellhop」ファミリーからは、フロアランプ「Bellhop Floor」が新たに登場。より彫刻的な特徴があり、Bellhopのディフューザー部分を逆さにし、コンクリート、アルミニウム、ガラスなどの新しい素材を組み合わせて、明るいカラーを採用した。

▲©Pablo Di Prima

▲©Federico Torra

▲©Federico Torra

また、1969年にマリオ・ベリーニがデザインした「Chiara(キアラ)」と、アキッレ・カスティリオーニが1998 年にデザインした「DIABOLO」が復刻。

▲マリオ・ベリーニ,2020

「Chiara」はしなやかな構造で、本体はシンプルに巻いただけのデザイン。自立した折り紙のような構造のなかに光源が隠されており、光は修道女のウィンプルとヴェールを模した大きな帽子(シェード)によって反射・拡散される。

▲©Federico Torra

▲©Federico Torra

一方、アキッレ・カスティリオーニが1998年にデザインした最後の作品「DIABOLO」は、高さ調節が可能なペンダントランプである。円錐形のシェードを下げることにより、2つの円錐形のあいだの距離が発生し、光の効果を変化させることができる。

▲アキッレ・カスティリオーニが
Photo Hugh Findletar, courtesy Fondazione A. Castiglioni

今回は、発売当時のデザインをそのままに、技術改良によりデザインの特徴である上昇と下降のメカニズムを再設計されている。全長95㎝のスケール感で、天井の高い空間を機能的に演出できる照明だ。End