データビジュアライゼーションのための
ハンドブック「Visualizing Complexity」

複雑なものごとを説明するとき、それをわかりやすく提示することはなかなか難しい。とくにさまざまなデータを使う情報デザインではそうだろう。また、説明をどこから始めてよいかわからないときには、その工程は多くの困難がともなうことになるかもしれない。

こうした問題を解決する「モジュラー情報デザイン」のハンドブック「Visualizing Complexity: Modular Information Design」がKickstarterに登場した。データサイエンスやデータビジュアライゼーション、グラフィックデザイン、コーディング、ジャーナリズム、コミュニケーションなどの分野に向けて、簡潔な明快なフレームワークを紹介する書籍だ。

モジュラー情報デザインとは、複雑だったり、まだ組織立てられていないデータやテキストを、クリエイティブで遊び心のあるデザインに変換する率直でユーザーフレンドリーな方法だという。

データとスイス発のグラフィックデザインを組み合わせた、4次元的に組織された80の要素を収録。独創的で一貫性のある形式でまとめられており、その実用例も合わせて記載するなど、多次元的なビジュアライゼーションを実現するために必要なステップをすべて紹介し、テキストがデータになるまでの工程を解説している。

また、デザイナーはありふれた図やストック画像を使わなくて済み、ポイントをつかんだデザインが可能となる。事実を歪めることなく、これまでにないものを作れるようになるそうだ。

著者はスイスの情報デザイン事務所 SuperdotのDarjan HilとNicole Lachenmeier。全232ページでビジュアル中心の構成となっており、160×230mmなのでカバンに入れて持ち運ぶこともできるだろう。End

▲Superdot(Darjan Hil・Nicole Lachenmeier)